寒い日が続いておりますが、寒さに負けず書き込みます。
それでは熊先生どうぞ。
前回の安全点検では、目釘についてお話しましたが、今回は鞘の状態についてです。
 
まず、形居合の人は鯉口の近くが割れたり、切れたりしがちです。これは、充分に刀を抜ききらないうちに振ろうとしているためです。また栗形のあたりを切るのも同じです。定期的に鞘を明かりに向けて透かして見てください。薄くなってしまったら直ぐに修理をしましょう。修理には、埋め木をしたりします。
はじめから鞘を丈夫に作る人もあります。切れやすい部分に金属を当てたり、角をうめこんだりします。割れの対策には、サメガワを巻いたり,寒冷布を巻いたりします。それから、たまには鞘を逆さにして軽くたたき、中に入った藁くずやごみを取り出すとよいでしょう。