尚士会稽古日誌 基本の基本9


久しぶりの稽古日誌です。それでは熊師範お願いします。
早速ですが、弟子達の稽古を見ていて5月の大会に向け気になるところを2点ほど。
①刀を止める。
斬った後の刀が上手く止まらない。斬った後、刀がバウンドし、止まらないでいるようなので、刀を振りっぱなしにしているのではないでしょうか。刀を振った後臍に向かって柄を少し引くと上手く止まります。力んでいてはこの動作は難しいでしょう。肩腕の力を抜き腕を内側に絞り刀を振った後、柄を臍に向かい少し引く。刀はピタリと止まります。何度もゆっくり行い体になじませることが大事でしょう。尚士会では藁だけでなく新聞を巻いたものも使いますが、この新聞を藁に見立てて、新聞の間隔を10cm程度にし2本立て、隣の新聞に当たらないように、一本づつ左右袈裟に斬る練習がよい稽古になります。
②臍前で止める
もう一点は、袈裟で斬った後、柄が臍の前にこない。また、左手がお猪口手(手首が伸びきった状態)になっている。この状態は、正対して刀を触れていないことがわかります。柄が臍の前にきていないのは、肩が突っ込んで斬っています。お猪口手は、前に向かって斬っておらず、切っ先が膝の高さでとまりません。この状態では、二の太刀を繰り出すことや、受けの太刀ができません。